【潰瘍性大腸炎】納豆を食べて腸内環境を整える!ベストなタイミングは夜?

日本人にとってとっても馴染み深い食べ物のひとつである納豆。

納豆は腸内環境を整える力が強く、また腸管の修復に必要なタンパク質も豊富に含まれているため、潰瘍性大腸炎でのオススメの食材のひとつです。

この記事では、納豆が持つ効果や栄養、さらには納豆の力を最大限に引き出すための豆知識まで広く説明したいと思います。

納豆が持つパワーの秘密に迫っていきましょう。



納豆はなぜ腸内環境を整えてくれるのか?

納豆は腸内環境の改善にはとても良い食べ物です。

しかしならが、どうして納豆は腸内環境の改善に効果があるのでしょうか。

納豆が腸内環境を整えてくれる理由は大きく3つあります。

腸内の善玉菌を増やしてくれるから

納豆菌は、腸内の善玉菌の増殖を促す力を持っています。

腸内の善玉菌を増やすコツは、同じ仲間である善玉菌を摂取することです。納豆菌も善玉菌に分類されるため、腸内の善玉菌を増やしてくれます。

さらに、悪玉菌の増殖は抑えてくれる力も持っているため、納豆を摂取することでいい腸内環境を保つことができます。

腸内を酸性に保ってくれるから

納豆菌は、胃酸や熱に強く、腸まで生きて届く力が強いです。そのため、腸内に入っても発酵が続き、腸内を酸性の状態に保ってくれます。

ちなみに、私たちの腸内は酸性の状態では乳酸菌などの善玉菌の働きが活発になり、逆にアルカリ性になると悪玉菌の働きが活発になってしまいます。

納豆菌が腸内を酸性に保つことによって腸内の善玉菌の働きも活発になり、自然と腸内環境も整っていきます。

食物繊維やオリゴ糖が豊富だから

納豆には、食物繊維やオリゴ糖といった、善玉菌のエサとなる成分も豊富に含まれています。そのため、納豆を食べることで腸内の善玉菌の働きが活発になるため、結果として腸内環境も整っていくことが期待できます。

納豆は潰瘍性大腸炎に必要な栄養素が豊富に含まれている

納豆がオススメなのは腸内環境のことだけではなく、含まれている栄養素もとても魅力的だからです。

納豆には、以下のような栄養素や成分が含まれています。

タンパク質

タンパク質は傷ついた腸管の修復に欠かせない栄養素です。しかし、患者の中には肉を食べられない方も多く、タンパク源が限られているケースも珍しくありません。

そういった場合には、納豆はオススメの食材のひとつです。納豆にはタンパク質が豊富に含まれているため、潰瘍性大腸炎では貴重なタンパク源のひとつとなります。

食物繊維

納豆には食物繊維も含まれています。そのため、善玉菌のエサとなったり、便の状態を整えてくれる効果が期待できます。

また、食物繊維は腸内発酵する際に短鎖脂肪酸を生み出しますが、この短鎖脂肪酸は炎症を抑えてくれる効果が確認されています。

オリゴ糖

オリゴ糖は善玉菌のエサとなる物質です。オリゴ糖によって善玉菌の働きが活発になり、より腸内環境が整っていく効果が期待できます。

ビタミンB2

ビタミンB2は粘膜の健康を保つために欠かせない栄養素です。ビタミンB2が不足することで口内炎などの粘膜炎症が起きやすくなります。

意外と高カロリー

納豆のカロリーは1パック50gとすると100kcalほどあります。

ヘルシーなイメージがありますが、意外と高カロリーです。

潰瘍性大腸炎では、腸管の修復などに大きなエネルギーを必要としますから、カロリーが高めの納豆はぴったりの食材です。

まだまだある!納豆が持つ嬉しい健康効果

ここまでは、納豆が腸内環境に良いことや、必要な栄養素が含まれていることを中心に説明してきましたが、納豆が持つ力はこれだけではありません。

以下の2つも納豆が持つ効果としては高いものがあります。

血液をサラサラにしてくれる

納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素は、血栓を溶かす働きをしてくれます。

また、レチシンという物質は、血液中の脂質が沈着することを防止します。

納豆にはこうした血液をサラサラにしてくれる成分が含まれているため、脳梗塞、心筋梗塞、動脈硬化を予防する力を発揮してくれます。

食中毒を予防してくれる

納豆に含まれるジコピリン酸は、病原性大腸菌O-157の増殖を抑える力を持っています。また、納豆菌自体にも、サルモネラ菌をはじめとした食中毒の原因となる菌の増殖を抑える効果があります。

そのため、納豆を食べることで食中毒を予防する効果が期待できるとされています。

潰瘍性大腸炎でも納豆は食べて平気?


潰瘍性大腸炎でも、基本的には納豆は食べて大丈夫です。

納豆は高タンパクなため、潰瘍性大腸炎患者にとって貴重なタンパク源となります。傷ついた腸管の修復にはタンパク質が必要となるため、納豆などからタンパク質を摂取することを心がけましょう。

薄皮の消化が気になる人はひきわり納豆を選ぶ

もし活動期や腸閉塞などの状態にあり、納豆の薄皮の消化が心配だということであればひきわり納豆を選ぶことをオススメします。ひきわり納豆は薄皮も細かく刻まれているため、腸への負担も多少軽減できます。



納豆を食べるタイミングは夜がオススメ?

納豆を食べるタイミングは夜がオススメです。

腸は、副交感神経が高まった時に活発に働きます。特に睡眠中は腸の働きも高まる時間帯です。

夕食などで納豆を食べれば、腸がちょうど活発になる時間帯に合わせられるので、納豆菌が活発に働いてくれることが期待できます。

また、睡眠中は水分不足になりやすく、血液がドロドロになりやすい時間でもあります。納豆は血液をサラサラにしてくれるしてくれる効果がありますので、睡眠中に血液がドロドロになってしまうのを予防してくれます。

以上の理由から、納豆を食べるベストなタイミングは夜であると言われています。

納豆菌は冷凍保存もOK!

実は、納豆は冷凍保存をしてもOKな食材です。

納豆を冷凍保存する際は、そのまま保存するのではなく、できるだけ密閉した容器などに移してから冷凍するようにしましょう。そうすれば、匂いうつりや冷凍焼けを防げます。

また、解凍する際は、冷蔵庫に移し変えて自然解凍をさせるのがベストです。電子レンジで解凍する手段もありますが、ナットウキナーゼは熱に弱いため、成分を失わないようにするには自然解凍のほうがおすすめです。

納豆菌は冷凍しても死なない

納豆菌はとても生命力が強い菌です。冷凍中には死なずに休眠状態になり、解凍されるとまた元通りに活動を再開します。

このように、納豆は冷凍をしても納豆菌のパワーは失われづらいと考えられています。

納豆が腐っているのを見極める方法は?

納豆は賞味期限を多少過ぎても問題なく食べられるので、ついつい食べるのを先延ばしにして、期限切れにさせてしまうことも多くあると思いますが、納豆も腐る場合があるので要注意です。

では、納豆はどんな状態になると腐っているのでしょうか?以下のような状態になっている場合は、納豆が腐っている可能性が高いです。

  • 糸をまったく引かない
  • ドロドロになっている
  • 水っぽくなっている
  • アンモニア臭がする

このような状態になっている場合は、納豆菌とは別の菌が繁殖しており、食中毒になってしまう場合もありますので、食べるのは諦めたほうが良いと思います。

キレイな腸内環境が手に入る納豆との組み合わせが良い食材2選

最後に、腸内環境の改善にとても良い、納豆と相性バツグンな食材を2つご紹介します。

早速普段の生活に取り入れて、綺麗な腸内環境を手に入れましょう!

キムチ


発酵食品であるキムチは納豆との相性が抜群です。

キムチには、乳酸菌が豊富に含まれています。そして、乳酸菌と納豆菌は同じ善玉菌であるため、とても仲良しです。それぞれが持っている力を発揮しあい、腸内環境を強力に整えてくれます。結果的に、便通が改善されることが期待できます。

ただし、潰瘍性大腸炎の場合は、キムチの辛味成分が刺激になる可能性も否定できないので、キムチの量は少量から試してみることをオススメします。

オクラ


オクラも納豆と同じくネバネバ食材のひとつです。

オクラのネバネバには、水溶性食物繊維が豊富に含まれているため、高い整腸作用があります。

さらに、この食物繊維は納豆菌の働きを活発にする力も持っているため、単体で摂取するよりも高い整腸作用を発揮することができます。

オクラのネバネバは腸管の修復にも役立つので、潰瘍性大腸炎にとってもは非常に嬉しい組み合わせです。

まとめ

今回は潰瘍性大腸炎と納豆についてでした。

納豆は腸内環境にとても良い食材であり、必要な栄養素もバランスよく配合されているため、積極的に取り入れたい食材のひとつです。

また、同じ発酵食品や、食物繊維が豊富な野菜や果物と一緒に摂取することで、さらに整腸作用は高まります。

あつあつのご飯のお供に、ちょっと小腹が空いた時に、納豆を普段の暮らしの中に取り入れていき、綺麗な腸内環境を意識していきましょう。

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