意外と多い潰瘍性大腸炎患者の性の悩み。
Yahoo!知恵袋などでは様々な質問を見つけることができます。
このような性の悩みは気心の知れた人には相談できますが、なかなかリアルでは相談しづらいですよね。しかも、潰瘍性大腸炎患者が周りにいるというケースは少ないですので、誰に相談したらいいかわからないという状況に陥ってしまうこともしばしば。
そこで今回は、少しばかりではありますが、皆さんが抱いている潰瘍性大腸炎と性の悩みについて描いてみたいと思います。
もくじ
性交渉の機会が増える時期に発症するためセックスの悩みは多い
潰瘍性大腸炎の発症する時期は、性交渉の機会が増える10代後半〜20代の時期と被っているため、性の悩みをもつ患者は多いようです。
ちなみに性欲がピークを迎える時期と潰瘍性大腸炎の発症時期も、ほぼ同じ時期となっていますね。
だたし、女性の性欲のピークは科学的には20代後半〜30代前半とされていますので若干のズレはあります。
男性の体内で分泌されるテストステロンは、思春期を迎える10代から急激に増えていきます。そして少年から大人の男へと体つきを変え、攻撃的で男らしい性格を形作ります。中高生の男の子たちがセックスの話題に興味しんしんになりがちなのも、テストステロンの分泌がピークに達しているからなのでしょう。身体ができあがった20代を過ぎてからは、分泌が徐々に減っていきます。
引用:男性と女性の性欲、ピークに違いはあるの?
女性の生殖活動に影響する女性ホルモンの1つに、エストロゲンがあります。女性は生まれた時から卵巣などの生殖器は整っていますが、まだホルモンを分泌できるほどは発達していません。およそ8~10歳でやっと卵巣からのエストロゲンの分泌が始まるといわれ、その後エストロゲンの分泌がある程度増えると、卵巣がしっかり働き始めて初潮を迎える人が多くなります。その後エストロゲンの分泌量はどんどん増え、20歳代後半~30歳代前半くらいにエストロゲン分泌量のピークを迎えます。エストロゲンは女性の身体を魅力的にし、性欲も司る役割を持っています。
引用:男性と女性の性欲、ピークに違いはあるの?
セックスで潰瘍性大腸炎が悪化することはない
Yahoo!知恵袋などを検索すると、セックスによって潰瘍性大腸炎の症状が悪化することを心配する質問が目立ちますが、セックスで潰瘍性大腸炎が悪化することはありません。
ただし、女性の中にはセックスの最中や終わった後にこのような症状が出る人がいます。
- ガスが溜まる
- お腹が張る
こうした症状があると「もしかしたら潰瘍性大腸炎が悪化しているのでは?」と心配になる方が多いようですが、この症状は潰瘍性大腸炎とは関係ありませんので安心してください。
それでも心配な方は上記のような症状が出ているときには行為は控えたほうがいいです。
このような状態で行為を行うと、子宮に負担がかかることが考えられます。体調が優れない時は無理せずパートナーとよく話し合うことが大切です。
もしこのような症状が続き心配なようなら産婦人科で一度みてもらってもいいかもしれません。
パートナーと楽な体勢を話し合う
女性目線でいうと、セックスは体勢を変えるだけで負担が軽減されるものです。例えば腰の位置にクッションを敷き、少し高くするだけでもずいぶんと楽になる場合もあります。
それだけでも腸への負担は減りますので、パートナーと楽な体勢を話し合いながら探すことも大切です。
基本的に性交渉はコミュニケーションですから、話し合うことが大切です。また相手をいたわりながら行うことも大切です。
もし潰瘍性大腸炎の症状を持つパートナーがいる場合は、相手に負担とならない方法を見つけてあげましょう。
肛門・直腸使った性交渉は避ける
先ほども言った通り、セックスによって潰瘍性大腸炎が悪化することはありません。ただし、肛門や直腸を使ったアブノーマルなセックスは絶対に避けてください。
潰瘍性大腸炎は直腸から広がっていくのが特徴です。この直腸に負担をかけることは潰瘍性大腸炎にとってはよくありません。やめましょう。
基本的に潰瘍性大腸炎は肛門・直腸付近から広がって行く病気です。このあたりに負担をかけることは絶対に避けましょう。
潰瘍性大腸炎はセックスで感染する病気ではない
同じくYahoo知恵袋に「潰瘍性大腸炎はセックスで感染するのか?」という質問がありました。
潰瘍性大腸炎はセックスで感染しません。そもそも潰瘍性大腸炎は感染するような病気ではないのですので、ご安心ください。
他の性病感染を防止するためにも避妊具はつける
だからといって、妊娠目的でもないのに避妊具をつけないことはいけません。
性交渉には大きな責任がつきまといます。その覚悟がないのに避妊具をつけない、つけないことを認めるようでは性交渉をする資格はありません。
また、避妊具をつけることは性病の感染を防止することにもつながります。自分の身を守るためにも避妊具は必ず装着した上で行なってください。
潰瘍性大腸炎になると性欲が落ち着くのか?
また、潰瘍性大腸炎になったことをきっかけに性欲が落ち着いていると感じている方もいらっしゃるようです。
食事によって性格が変わる?
性欲が落ち着く原因としては、食生活の変化があげられます。
科学的に証明されているわけではありませんが、こんなことが言われています。
人の性格は食べ物によって変わる。肉食の人は勇猛。野菜しか食べない人は温厚。
都市伝説レベルの話だと思いますが、まったくの間違いとも思っていません。
なぜなら、筆者も潰瘍性大腸炎で極端な食事制限をしている頃は確かに温厚な性格だったからです。
やはり肉を食べると体や性格がパワフルになります。しかし野菜ばかりだとなんだか温厚な気分になるのです。単純なカロリー不足などで元気がなかっただけかもしれませんが(笑)。
もしかしたら、多くの患者も食生活の変化によって性格の変化を感じ、穏やかになったことで性欲も減ったと思っているのかもしれません。
ただ、潰瘍性大腸炎になったからといって性生活に支障が出るほと性欲がなくなることはほぼ確実にないと思います。
亜鉛不足による勃起不全の可能性はある
ただし、男性の場合は亜鉛不足による勃起不全になる可能性は考えられます。
亜鉛は男性の精力を強化する栄養素です。この亜鉛は下痢によって失われやすく、無理な食事制限をしていると摂取することもままなりません。
そのため亜鉛不足になり勃起不全などの症状を引き起こす方が中にはいらっしゃいます。
妊活中の夫婦の場合、勃起不全によってトラブルに発展することは珍しくありません。本気でお悩みの場合はお早めにお医者様に相談してみることをオススメいたします。
まとめ
以上、潰瘍性大腸炎とセックスの関係についての話しでした。
今回の記事の内容を簡単にまとめてみます。
- セックスに悩む潰瘍性大腸炎患者は意外と多い
- セックスによって潰瘍性大腸炎が悪化することはない
- 腸に負担がかからないようパートナーとよく話し合う
- 潰瘍性大腸炎は感染病ではないのでセックスではうつならい
- 食事内容の変化によって性欲が減退している場合がある
- 亜鉛不足によって勃起不全になる可能性は考えられる
以上です。
若い時期には性に関する悩みも多くなると思いますが、潰瘍性大腸炎だからと言って何か支障がでるわけではありません。
性生活は潰瘍性大腸炎でも問題なく楽しむことはできます。人間の大事な営みとしてその辺も前向きに楽しんでいってくださいね。
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